温泉という大地の恵みを表現するため、敷地の南端の地面をめくり上げるような形で、2階レベルに人工地盤をつくった。これにより、北側の森からは傾斜状に地盤面が続き、建物の圧迫感がないような操作をしている。また、めくり上げた南側には地盤に2箇所の膨らみをつけ、それぞれ一般とVIPのシンボリックなエントランスとしている。めくり上げた豊かな森の切断面から溢れ出るかのように、端部からは水や緑を滝のように落とし、賑やかなエントランスを演出している。
建築と自然の融合
「森の器」
豊かな自然が広がる地盤面上には周囲に馴染む勾配屋根を掛けた各施設を配置し、いわゆる2階建ての建築とは全く違った自然を直に感じられる施設としている。
我々が設計した施設は、温泉という大地の恵みの恩恵を表すシンボルとしながら森と一体となった「森の器」である。
今後、更に豊かな植栽が地盤面を賑わせ、建築と渾然一体となった新たな森に成長することを願っている。
- エリア
- ベトナム
- 用途
- 温泉リゾート
- 共同協力設計者
- ランドスケープ:TOA
照明顧問:BEAM
サイン設計:daruman
現地協力者:TPLUS ARCHITECTURE - 敷地面積(㎡)
- 120,736
- 建築延床面積(㎡)
- 11,985
- 設計期間
- 2017-2020
- 備考